ヒヤシンスの水耕栽培
久しぶりにヒヤシンスの水耕栽培をしたくなり、昨年の10月中旬に水耕栽培キットを購入しました。
小学生依頼の挑戦です。
はるか彼方の記憶をたどっても心許ないので、キットについている育て方を熟読してのぞみました。
暗闇で栽培
育て始めるのは12月初旬が最適なのだそうです。
それまでは寒いところに置いておくことが重要、とのことなので一番寒い玄関で保管していました。
冷蔵庫に保管する方法もあるようですが、今回は玄関の暗い場所に保管しました。
12月に入り、はやる気持ちを抑えつつ水耕栽培を開始!
口のすぼまった瓶に水を入れ、球根を置きます。
球根に触れるかどうかスレスレの水位を保ちます。
ヒヤシンスの球根は素手で触ると痒くなると書いてあったので、手袋をして扱いました。
小学生の時は素手で触っていたような気がしますが、念のために。
芽が2~3cmくらい出るまでは暗闇で育てましょう、書かれていたので段ボール箱の中に入れました。
毎日水を替えるたびに「芽が出ていないかな?」と期待に胸が膨らみます。
芽が出たのは年明けすぐで、嬉しいお正月となりました。
日の目を見る芽
可愛らしい芽が3cmくらいになった頃、ようやく段ボール箱から卒業し、
一番日の当たる場所へ移動しました。
やっと日の目をみたね・・・と少し感傷的になりながら、せっせとお世話を続けます。
燦燦と降りそそぐ陽光のなかで、すくすく育っていくかわいいヒヤシンス。
明るく暖かい場所に移ってからは目を見張る早さで成長しました。
2月に入ると、葉も茎も伸びて、蕾もびっしり。あとは咲くばかりとなりました。
咲いた!折れた!
3月に入り、すこし蕾がほころび始めたなと思ったら、あっという間に開花しました。
黄色いヒヤシンスが咲き始め、良い香りが漂います。
満開になれば部屋中がヒヤシンスの香りに満たされることでしょう。
花の重みで球根ごと傾いてしまうのを気にかけながらも、「明日は満開」と心はウキウキでした。
翌日、水を替えようとヒヤシンスを見ると、根元からぽっきりと折れていました。
花は満開、だがしかし・・・。
短命に終わったヒヤシンス。花瓶に挿して、さっそく切り花として観賞することと相成りました。
切り花になっても芳香は健在です。
花が枯れるまで育てると球根に負担がかかるというし、球根のためにはよかった。
そう思うことにしました。
花の命は短くて・・・
儚く折れたヒヤシンスで思い出した言葉があります。
「花の命は短くて、苦しきことのみ多かりき」という林芙美子の言葉です。
『放浪記』を読んだ高校生の頃、この短い言葉だけを知り、悲しく思っていました。
切り取られた言葉はインパクトがあって素敵ですが、前後を知ればもっと味わい深いものです。
・・・・・・・
風も吹くなり
雲も光るなり
生きてゐる幸福は
波間の鴎のごとく漂渺とたゞよひ
生きてゐる幸福は
あなたも知ってゐる
私もよく知ってゐる
花のいのちはみじかくて
苦しきことのみ多かれど
風も吹くなり
雲も光るなり
・・・・・・・
我が家のヒヤシンスも知ってゐたはず、生きてゐる幸福を!

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